様々なリードの強度テスト結果を公開。国民生活センター
2009年4月23日 「犬用リードの強度」商品テスト結果 公開
国民生活センターは、「犬用リードの強度」に関する商品テストの結果を公開した。
「犬用リードの強度」商品テストは、2007年度に発生した咬傷事故5,500件の内1,379件が散歩中など犬をけい留しての運動中に発生していたことや、2004年度以降の5年間に、リードの破断に関する問い合わせが15件、破断が原因の危害事例が5件など犬用リードの安全性や品質、表示に関する問い合わせが28件寄せられていたことを背景に商品テストを実施。様々なリードの強度と、強度に関する表示内容について調べた。
テスト対象となった商品は、適用体重10kg以下のリール型とロープ型、20kg以下のリール型とロープ型の犬用リード18銘柄で、銘柄名と製造又は販売元、ロープ長、ロープ材質、生産国、購入価格と共に、各リードの最大荷重と破断箇所を公開。コーギーや柴犬、ダックスフンド、ダルメシアン、エアデールテリア様々な犬種20頭について、最大の引っぱり力も調べた。
破断の最大荷重に関するテストの結果、同じ適用体重のリードでも破断するまでの最大荷重にはばらつきがあり、適用体重が20kg以下と表示されている商品の中には、適用体重10kg以下の銘柄よりも小さな荷重で破断する場合もあることが判明。適用体重が強度の目安にならない場合もあった。
犬の引っぱり力は、体重の0.5から2.7倍。体重の小さい犬でも強い引っぱり力を持つ場合もあるなど、必ずしも体重に比例せず、個体差があった。リードの強度に関する表示については、使用期限の表示の有無、力が強い犬の場合の使用、ほつれなどがあった場合の使用についてなど、表示内容については銘柄間で違いがあった。
これらの調査結果をふまえ、国民生活センターからは強度に余裕のある製品の製造・販売を行うことや、強度・表示に関する規格策定の検討を日本ペット用品工業会に要望。消費者に対しては、購入の際に強度に余裕のあるものを選ぶことや、使用の際は各部を点検し、ほつれなどが目立つ場合は交換するようアドバイスも掲載した。