捨てられた犬が人の命を救う災害救助犬として活躍
平成14年1月 神奈川県愛川町 山中で発見された捨てられた1匹のジャーマンシェパード(メス)
2、3日後には処分されてしまっていたかもしれない状況から、新たな家族と共に暮らし災害救助犬として、人の命を救うために活躍する犬に成長した犬がいる。
捨てられ、助けられた命が新たに人の命を救う。
ジェニファーは推定6歳のジャーマンシェパード(メス)。
山中で保護され、2、3日後には処分されていたかもしれない捨て犬だった。
しかし、捨て犬だったジェニファーは、神奈川県藤沢市に住む歯科医 伊野千恵子さん(64)に引き取られ、隠れた才能を生かし、人の命を救う役目を担い活躍する災害救助犬に成長した。
"捨てられた恐怖感"
それは、多くの捨て犬たちの本当の優しい素顔を隠してしまうものである。
そして、今では災害救助犬として活躍するジェニファーも、助けられた当時は"捨てられた恐怖感"が重くのしかかり、人に飛びかかったり、些細な物音にも敏感になり、吠えたりしていた。
近隣から苦情の手紙が届くこともあったが、伊野さんはジェニファーの優しい顔を取り戻そうと自らしつけをすると共に、ドッグスクールに預けたことで、担当訓練士の松元律子さんは、ジェニファーの隠れた才能が発見した。
「足場が悪い場所を全然怖がらない」
これは、震災現場などで活躍する災害救助犬にとって、震災後の足場が悪い状態でも人命救助するために役立つ才能であった。
この隠れた才能をもったジェニファーは、その後国際救助犬の試験を受け3席に入賞し、瓦礫が敷き詰められたアパート内から人を探し出す難度の高いテストで唯一の合格犬となった。
ジェニファーは、高い捜索能力と集中力が認められ、3年連続して神奈川県警の災害救助犬の嘱託として活躍。
昨年2006年7月に起きた長野県岡谷市の土石流災害の際には、現場に駆けつけ、今ではヘリコプターや電車を使った訓練や河川敷での野営訓練に参加し、万一の時に備えている。
"人を捜し出すことに喜びを感じている"と言われるほど、救助犬として高い評価を受けながら、災害救助犬として活躍するジェニファー。
喜々とした表情で新年を迎えた今日も、訓練に励む。
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