犬の近親交配が社会問題化する日本
脚や目、鼻のない犬が生まれる。
ペットブームによって、特定の犬種が流行し急激に売れることなどを原因に、多くのブリーダーの間で近親交配が盛んとなり、社会問題になっているとNYタイムズ紙が報道した。
1990年代初めに急激なブームをむかえたシベリアンハスキー。
通常1年に数百匹しか売れなかったシベリアンハスキーが、漫画やテレビドラマに登場・大ヒットしたことを引き金に、6万匹にまで急増。
バブル景気も影響し、"ハスキー犬ブーム"として社会現象を引き起こすほどになり、後年のテレビドラマにはハスキー犬が安易に飼育できる犬ではない旨のテロップが毎週流されたほどであった。
そして流行が終わった後、流行の波に乗って十分な知識もないままに飼い始め、怠慢な育成が行われた結果として、わがままに育った成犬の飼育にもてあまし、飼育放棄・捨てられた犬たちが続出。
また、環境に耐えられなくなり放浪するハスキー犬が増えていったことなど、大きな社会問題となった。
その他最近では、テレビCMをきっかけにチワワの流行や、テディベアカットが大人気となったトイプードルやティーカッププードル、また最近では珍しい毛色の犬が好まれる傾向もある。
そして、人気の犬種や毛色の犬、珍しい毛色の犬を好み、探し求める飼い主の需要の高まりにあわせて、金儲けを目的とする一部のブリーダーたちによって繰り返され、広がる近親交配。
流行のように広がり、遺伝的形質欠陥がある犬の誕生が増えている。
近親交配では、オス1匹を子孫やひ孫のメス犬と交配させていく血族交配が繰りかえされ、足や目、鼻がない犬が生まれることや、"変わった色"の犬が生まれることもある交配方法で、劣性遺伝子を持って生まれやすい。
また、脳障害を持ち、円を描くようにグルグルと回る犬や、遺伝性の病気を持ち、数年後に発症する犬もいる。
現在日本は、全国でも遺伝的形質欠陥を持った子犬の誕生が多く、時にアメリカやヨーロッパの約4倍もの遺伝的形質欠陥を持った子犬が生まれている。
そして、現在も増え続けている犬の飼育頭数。
子供を生まない夫婦が犬を飼うケースも多く、昨年は12歳未満の子供よりも飼い犬の数が上回った。
このペット市場を支えているのは「流行」であり、近親交配流行の背景には無分別に流行を追う日本国内の波と無関係ではないとの指摘も出ている。
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